Ah 戸惑いながら話す言葉は
何よりも綺麗さ…
BLANKY JET CITY 「水色」
ホントか、ホントなのかベンジー?!
だとしたら俺の言葉は…
あの時の俺の言葉は綺麗だったのかッ…??
というのはですね。
こないだから腹の調子すこぶる悪い俺の元に
久々にケラさんからお呼び出しの電話が。
「カ、カレー食べたい病にかかってしまいました…ガクッ」
いや、「ガクッ」て…そんな可愛い子ぶっても何も出ませんから。
およそ20分後。
ケラさんを助手席に乗せてココイチに向かっている俺(27)
ふぅ、まぁ、そういうこともたまにはいいって。
……。
さておき。
四条大宮の南にあるココイチに入りカレーを注文して食べている刹那
俺の下腹部をいつもの不吉なプレッシャーが襲った。
いや、何もよりによって
カレー食べてるときに来なくてもいいだろうよ…。
気にしない風を装って黙々と残りのカレーを平らげているところに
またも余震が。
……!
今の
俺的に震度4くらいだったぞ!!
やばいな、このままじゃアレだ
久々のデートっぽいのも台無しっつうか
カレー台無し これだ!
脂汗をうっすらと額に浮かべながら俺は
「ちょ、ちょっと、トイレ行ってくるね」
飽くまで平静を装い席を立つ。
そしてトイレの戸口にたった俺を
予想だにしていなかった事態が襲った。
使 用 中
ぎぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!
コロスコロスコロスコロスブッコロス(13回繰り返し)
こんなときって全く余裕無くって
思いつく呪詛の言葉も陳腐になっちゃうもんなんですね、テヘ☆
いやいや、そんなことどうでもいいから。何の解決にもなってないから。
またもや平静を装って席に帰り
「誰か入ってるみたいだったよ」
などと普通の好青年(仮)を装って傍らの人に喋りかける俺はこのとき既に
壊れてたんだと思います。
こりゃやばいな
トイレに入ってる人は出てくる気配すらない。
マジやべぇ。
こうなったら早く店を出て、道路の向かいにあるコンビニのトイレに
駆け込むしかない…。
ぐあぁ。
ていうかケラさん、お前なぁ
どうしてこんなときに限って
ベラベラ喋るばっかで食が全く進まねぇんだよ?
ぅあぁやべぇ、と内心思いながら話の相槌を打っていると
トイレがようやく空いたみたいで。
キ、キターーーーーーーーーーー(☆∀☆)ーーーーーーーーーーーー!!
「あ、トイレ空いたみたいだからちょっと行ってくるね」
と言い置いて立ち上がろうとした刹那
入れ替わりにおっさんがトイレに入っていきやがって。
ぎぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!
お、おまえの顔はしっかりと覚えたからなっ!!!!!!!!!!
夜道に気を付けなッ!!!!!!!!!!!!
とか思ってたらまた余震が。
やばい、震度6くらいだ。
……もうすぐ、俺、倒壊しちゃう…。
って、ケラさんの皿にはまだ4割くらいカレー残ってるし。
もうガマンならねぇ。
立ち上がったまま俺は
「すまん
何も言わずに
俺を行かせてくれ」
と、いつになく真剣に他人の目を見ながら話したね。近年まれに無いくらい。
「は?どこへ?」とまぁ、疑問に思われるのは当然だわな。
「いや
その
アレだ
そこのコンビニに
すぐ戻ってくるから」
「え、何で…?あたし一人で待ってんの?なんかやだ…。」
って、ごねるなよ頼むよマジで。
「いや
実はさっきから
…………
腹がメチャ痛くて
ヤバイのよ………
ここのトイレも空いてないみたいだし…」
ああ、言っちゃいましたよズバッと。
恥も外聞も無く
場所もタイミングもわきまえずに
言っちゃいましたよ。
気迫に押されたのかケラさんは「う、うん、わかった…」と
一言言ったっきり黙りこくってしまったので
そんな彼女を置いて俺は向かいのコンビニにがむしゃらに走ったね。
後はあんまし覚えてないけど
カレーが台無しになったことだけは変えようの無い事実で。
あと、
俺の青春の1ページに
ちょっとしたシミが付いちまったことも変えようの無い事実で。
その後は雨の降る京都の町を二人でそぞろにドライブしながら帰りましたとも。
ああ、ベンジー、俺の言葉って、綺麗だったかぃ…?
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