この日記のタイトル部分にある[HOME]リンクから飛べる俺のプロフ。
その一番下に「ここだけの話」って項目がある。
 
俺はそこに
 
幽霊に間違われたことがあります

と回答したのだが

今回はそれにまつわるお話。
 
 
 ━━(´∀`)・ω・) ゜Д゜)・∀・) ̄ー ̄)´_ゝ`)-_-)=゜ω゜)ノヨォ━━
 
 
今をさかのぼること13年。
俺がまだスウィーツなお年頃中学2年生だったころのお話。
 
夏休みにクラス合宿と称して
1泊2日の小旅行をクラスの皆と敢行したのであります with 担任。
行き先は丹波にある大江山山中の「青少年自然の家」。
平安の世に酒呑童子(しゅてんどうじ)の棲家と謳われた山だ。
 
クラスの皆と過ごすアグレッシブな2日間。
昼は川辺で水遊び(お触りアリ)、夕方はBBQに花火也。
夜はちょっぴり出来心、女子の風呂場を覗いてみたり(定番)

もちろん先生指導のもと、宿題の時間などもあったりするわけさ。
 
で、夜も更けてきたらやっぱアレでしょ、肝試しでしょ。
 
暗い夜道をあの子と二人きり

娘:おおかみくん怖いわ…
俺:大丈夫だよ俺がいるから!もっと傍に、来てもいいよ
娘:キャ、目の前を何か横切ったわ…!
俺:大丈夫さ、何があっても君を守ってみせるよ
  だからしっかり掴まってて…ってそんなとこ掴んじゃダメ…ッ?!
娘:おおかみくんの、こんなに大きくて、硬い…ああ、すごくアツイわ…
俺:あ、いや、だから、そんな、俺たちまだ中2じゃないか、(:.;゜;Д;゜;.:)ハァハァ

 
などとショッキングピンクの妄想膨らみまくりなのが
思春期バッキバキの男の常
なんですが(違)
 
そんな内心を包み隠すかのような渋面の俺のもとに
うちの班長がやってきて一言こう言ったわけなんだ。
 
 
 
 
     「うちの班、お化け役に当たっちゃった
 
 
 
 
               エーーーーーーーッ Σ(゜Д゜;
 
ってオマエ、俺のピンクの妄想を返せ。責任とって切腹しろ
 
などとはおくびにもださなかったんですが
その時の俺の落胆ぶりといったら記録的なものだったらしい(ソニー調べ)
 
それならそれで一番美味しい役どころを掴みたいというのが人情じゃないですか。
というわけで俺は
 
ゴール地点でほっと一息ついているカップルを驚かす役
 
という大役をゲットしたわけであります。
 
で、配置に付くわけですが
この、犠牲者を待ってる時間というのは恐ろしく退屈で心細くて。
これこそ肝試しだよ…ってなわけで。
 
ゴール地点には鳥居があって、俺はその脇に隠れてるんだけど
俺の背後の暗闇にお堂っぽいのがあって
そこから時折、何となしにイヤな気配が漂ってきたりするわけ。
 
蚊にも刺されるしさぁ、早く犠牲者来やがれってんだ…ッ!
と、よもやブチギレの危機かと思しき俺を不意に強烈な光が照らしたのです。
 
なんだなんだ?!とそちらの方を見遣ると、どうやら車のヘッドライトのようで。

鳥居から5mほど緩やかな坂道を下ると
そこには山奥に続いて駆け上がっていく片側一車線の道が走っていて
どうやらそこを走ってきた車のライトが不幸にも俺を映し出したというわけで。
 
折悪しくその時の俺は、正にイライラのピーク
こんな夜中に車乗ってどこいきやがる
お前らアレか、カップルか
山奥行って人が見てないからといって(中略)んじゃなかろうな?!

などと勝手な妄想を膨らました挙句
逆恨み八つ当たりの鬼と化した俺はとあることを思いつき、それを実行に移したのだ。
 
そう

俺は地面に這いつくばり
その車めがけてトカゲのように
猛烈な勢いでにじり寄っていってやったのだ!

 
そりゃもう運転手大パニックですよ。
ギャギャギャギャギャギャッ、という壮絶なタイヤの軋む音を辺りに残し
絶望的なスピードで車は山奥へと駆け上がっていったのでありました。

それを見た俺は小さな満足感を胸に持ち場へと戻り
その日の肝試しをうまくやり終えたのでありました。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
     これには後日談があって。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
その出来事から約2ヶ月ほど時を進めたある秋の休日。
 
俺は学校指定の模擬試験を受けた帰りにとある本屋に寄った。
その、いつも入ることの無い本屋
何故かいつも読むはずの無い雑誌を手に取り
パラパラとページを繰り始めた。
 
大抵の雑誌には読者の投稿欄があり
俺もそういうのを読むのが案外好きなもんで
その日もコリコリと読んでいたわけである。
 
瞬間、こんな見出しが目に飛び込んできた。
 
 
 
    「京都・大江山山中に少年の霊を目撃!

 
 
えっ、俺らが合宿行ったとこじゃんよ!
と、びびりながら読み進める。
 
ドライブ中に遭遇した怪を綴った投書であるらしい。

「…そして問題の場所に差し掛かったとき
僕の車のヘッドライトが妙なものを照らし出したのです。
 
紺色のタンクトップ、膝までのジーンズを履いた少年が
鳥居の横にうずくまっているではありませんか!」
 
 
…………これって、合宿の時の俺の格好じゃねぇか
 
 
「その少年はライトに照らし出されるや否やこちらに向き直り
猛烈な勢いで、まるで蜘蛛のようにこちらに這い寄ってきたのです!」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
                        これ、俺だ…
 
          俺、伝説に、なっちまった…
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
…誰にも説明できない勝利の感覚に酔い痴れ
笑いを噛み殺しながら次のページをめくった先に…
 
 
 
 
 
   「更に恐ろしかったのは…」
 
 
   と、投書が続いている。…何だ?
 
 
 「更に恐ろしかったのは…
     その少年を守るように背中に覆い被さっていた
         老人の凄まじい形相でした…」

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

     キャ━━━━━━(゜∀゜)━━━━━━!!!!
 
 
 

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