話題になったときは見過ごして、今更観る。
こんな風にして世界から取り残されて行くんだぞ俺27歳。
さておき。
「脳裏に宿るモノ」がテーマですね(?)この映画。
囚人役と看守役に分かれて刑務所内の様子を再現する実験に参加した
人々の話なんだけど、観返す毎に恐ろしさが染みます。
実験を穏便に終わらせて、報酬をいただきたい看守側。
何かと騒動を起こして話題性を作りたい、囚人側に回った主人公。
主人公は元記者で、潜入ルポの契約を出版社と結んでいるのだ。
そんな主人公を、擬似的に与えられた権力を振りかざして封殺しようと
する看守側。
次第に看守側の行動がエスカレートし…というのが大体の話の筋。
被験者たちは4000マルクという報酬を目指して参加している。
その影で主人公は10000マルクというルポ原稿料も目指している。
主人公という要因がなければこの実験はまた違った様相を見せただろう。
まぁ、そんな「もしもの話」はどうでもいい。
この話の興味深いところは、
刑務所内の治安を維持するために
主人公を仮想敵と想定していく看守側の心の動き。
得られる情報が限られてしまうと、人間は勝手に状況を解釈し始める。
そこに自己の欲求・役割などがミックスされ、時にとんでもない行動を起こす。
これってこのまんま人間社会の縮図として見ることもできるんじゃね?
これ観て更に周りの人間と俺自身が嫌いになっちゃったよ。
ちなみに4000マルクは日本円に直すと大体30万円くらい。
こんな実験に参加するくらいなら治験ボランティアしてる方がまだましだ(私見
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