光芒の位置

2004年3月21日 日常
朝からナカジマ(※1)と一緒に東寺へと向かう。
 
本当はお茶でもしばきながらのんびり身の上話でもし合う予定だったの
だが、ナカジマが市に行くというので興味をそそられて付いていくこと
にしたわけだ。
 
毎月21日に東寺では「弘法の市」という縁日のようなものが開かれている。
 
骨董・盆栽など、出品されているものは少し高齢な方々向けの物が多い
ような印象も受けたが、かと思えば若い作家さんの陶磁器・染物・その
他などもあり、もちろん食い物関係の出店もあり、朝だというのに広い
年齢層の人たちで賑わっていた。
 
朝ご飯代わりに市で買ったきんつばを齧りながらのんびり寺の中を歩き
回る。
 
どの出店を見ても「どうしても売上を伸ばすぞ!」みたいな躍起な感じ
が無く、それぞれの店主が客との距離の計りかたを心得ておられるのだ
ろうか、あるいは本当に買いそうなお客のニオイを嗅ぎ分けるのがうま
いのか、冷やかしていてもあまり強く品を勧められることもなく、実に
ゆったりと見て回れた。
 
「少しお腹空いてきたね」とナカジマが言うので時計を見てみたら、そ
ろそろ昼近くになろうかというところ。
 
近鉄で京都駅まで行き、ポルタにある四川で中華に舌鼓を打つ。
 
互いの仕事の話、昔の知人の昨今、恋やら趣味やらの話をゆっくり言葉
を選びながら語らう。こいつと話をしていると、足元が安定しているよ
うな安心感が得られるのでほっとする。お互いの考えに誤差があること
を前提として考えを述べてくれるので、しっかり言葉が練られているの
でとても判り易い。ある程度似たようなことを考えているからというと
ころもあるんだろうけど。
 
その後はPLATZで互いの買いたい本を買い、お互い帰途に着いた。
 
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今日は祖父の誕生日。
 
この人は2次大戦終戦の年の8/6の朝6時位まで広島市内の軍隊駐屯地に
配属されていたらしい。
 
原爆が落ちる寸前で配置換えがあったようで、あの時間には他の地域に
居ることができたそうである。
 
その偶然が無ければ俺の親父や叔母たちや俺や妹や従兄弟たちは存在し
なかったかもしれない。
 
そんな祖父も今日で79歳。
 
大好きな海老の天麩羅を食べながら嬉々として話す声はまだまだ元気である。
 
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※1「ナカジマ」
おおかみの小・中学校の頃のクラスメート。なかなか話せるヤツ(♀)。

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