「ぃひゃっほぅぅ!」
というツヌの奇声で目を覚ます。AM10時ちょいすぎ。やたら寒い。
「おおかみ君見たまえ、この色とりどりの世界を…ッ!!」
やたら興奮状態にあるツヌに手を引かれ窓辺に立たされる。
って、雪積もってるし…。
いや、どこが色とりどりの世界なんですか…?むしろ白一色じゃない
ですか。
「んなこといつ言った?」平然と切り返すツヌ。いや、もういい…。
いずれにせよアレだ、雪積もってるとなると作業がやりにくいぞ。
というわけで、トラックの荷台に積もった雪を掻き出すことから俺たち
の引越し作業は始まった。
何とか雪も降ろし、荷が濡れぬようにビニールもしきつめたところに手
伝い第二陣が到着。荷を積みにかかる。
「さぁて、はりきっていこう!」
雪を見たせいか、やたらハイテンションなツヌ指導のもと、着々と荷台
に荷物が積まれていく。
と、そのとき。
俺の前を歩いていたツヌの姿が忽然と消えた。
かと思うと、
「でべべべべべべべべべべべべべ!!!」
という悲鳴だか咆哮だかわからん声が階下に向かって転がり落ちていく。
ツヌ、滑落。
享年、26歳。
「いや、だいじょうぶだいじょうぶ」とツヌが階下で起き上がりながら
声を上げる。どうやら尻を打っただけで本人に支障は無さそうである。
…チッ。
そのとき持っていた小振りなダンボール箱は全壊。中に入っていたフィ
ギュアやら何やらが階段やらツヌの周りにやら豪勢にぶちまけられる。
ツヌ真っ青。実に良い顔色です。
レアフィギュアが数点犠牲になってはいたものの、その他は特に問題も
なく。ツヌ自身も奇跡的に大事なく。
これぞ厄払いなんじゃねぇの?と見るからに落ち込んでいるツヌを騙し
騙し慰めながら、昼3時半過ぎには問題なく引越し完了。
少し遅い昼食をツヌにおごらせながら、青空の彼方に消え行かんとして
いる雲に、遠いまなざしを投げた。
何かが晴れたような、清清しい午後だった。
というツヌの奇声で目を覚ます。AM10時ちょいすぎ。やたら寒い。
「おおかみ君見たまえ、この色とりどりの世界を…ッ!!」
やたら興奮状態にあるツヌに手を引かれ窓辺に立たされる。
って、雪積もってるし…。
いや、どこが色とりどりの世界なんですか…?むしろ白一色じゃない
ですか。
「んなこといつ言った?」平然と切り返すツヌ。いや、もういい…。
いずれにせよアレだ、雪積もってるとなると作業がやりにくいぞ。
というわけで、トラックの荷台に積もった雪を掻き出すことから俺たち
の引越し作業は始まった。
何とか雪も降ろし、荷が濡れぬようにビニールもしきつめたところに手
伝い第二陣が到着。荷を積みにかかる。
「さぁて、はりきっていこう!」
雪を見たせいか、やたらハイテンションなツヌ指導のもと、着々と荷台
に荷物が積まれていく。
と、そのとき。
俺の前を歩いていたツヌの姿が忽然と消えた。
かと思うと、
「でべべべべべべべべべべべべべ!!!」
という悲鳴だか咆哮だかわからん声が階下に向かって転がり落ちていく。
ツヌ、滑落。
享年、26歳。
「いや、だいじょうぶだいじょうぶ」とツヌが階下で起き上がりながら
声を上げる。どうやら尻を打っただけで本人に支障は無さそうである。
…チッ。
そのとき持っていた小振りなダンボール箱は全壊。中に入っていたフィ
ギュアやら何やらが階段やらツヌの周りにやら豪勢にぶちまけられる。
ツヌ真っ青。実に良い顔色です。
レアフィギュアが数点犠牲になってはいたものの、その他は特に問題も
なく。ツヌ自身も奇跡的に大事なく。
これぞ厄払いなんじゃねぇの?と見るからに落ち込んでいるツヌを騙し
騙し慰めながら、昼3時半過ぎには問題なく引越し完了。
少し遅い昼食をツヌにおごらせながら、青空の彼方に消え行かんとして
いる雲に、遠いまなざしを投げた。
何かが晴れたような、清清しい午後だった。
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